屋根:モニエル瓦/外壁:モルタル

BEFORE

AFTER

目次

最初にまずは高圧洗浄します

屋根

屋根に付着した苔や埃などの汚れを洗い落とします。

外壁

外壁に付着した苔や埃などの汚れを洗い落とします。

外壁の旧塗膜について

青いのは旧塗膜です。前回セラミック塗装をされていました。当時、20年塗装の必要がないと営業マンに言われたようですが、その工事から7年目で私が塗装させていただくことになりました。石彫の吹付塗装は豪華に見える一方、石の重さなどで経年劣化により手で触ると落ちるようになります。この状態になると基本的にメーカーは塗装をできないという判断をします。このお家の方もメーカーの調査の結果、塗装は不可と言われました。そこで高圧洗浄によってできる限り旧塗膜を除去し、下塗りをしっかりすることで塗装が可能となりました。

屋根塗装の流れ

中塗り

細かい箇所を刷毛で塗装

屋根の中塗りです。大同塗料のハイルーフマイルドシリコンを塗布します。モニエル瓦に使用できる塗料は限られます。それはモニエル瓦にはスラリー層というのがあり、それが残った状態で上から塗装をしてしまうと同時に捲れてしまうためです。モニエル瓦への塗装実績のある塗料の使用をお勧めします。刷毛で細かい箇所を先に塗装します。

ローラーで全体的に塗装

ローラーで全体的に塗装します。このハイルーフマイルドシリコンは通常2回塗りで施工が可能な塗料です。下塗りが不要で施工の手間を減らすことができます。ただ、経年劣化が酷い場合は3回塗りの塗装を行います。築12年以上で始めての塗装の場合は3回塗りを推奨しています。同じ作業を2度繰り返し、2度目の塗装を上塗りと言います。

上塗り(1回目)

細かい箇所を刷毛で塗装

上塗りです。中塗り同様に刷毛で先に細かい箇所を塗装します。

ローラーで全体的に塗装

ローラーで全体的に塗装します。通常はこれで完了です。

上塗り(2回目)

上塗り2回目です。劣化が見られたため計3回塗りします。

塗りの比較

上側が3度塗りした状態で、下側が2度塗りです。見た目ではわかりにくいですが、明らかに艶が違います。

外壁塗装の流れ

下塗り(水性カチオンシーラー)

外壁の下塗りです。日本ペイントの水性カチオンシーラーを塗布します。高圧洗浄である程度旧塗膜を除去しましたが、まだ捲れは見られます。その捲れを完全に止めるため、カチオンシーラーを塗布し固めます。

下塗り(パーフェクトサーフ)

こちらも外壁の下塗りです。日本ペイントのパーフェクトサーフを塗布します。セラミック塗装の捲れはカチオンシーラーを塗布することで止まりました。ただ、活きているセラミック塗装の塗膜は吸い込みがあるため、その吸い込みをこのパーフェクトサーフでおさえます。場合によってはこのパーフェクトサーフを2度塗装します。

中塗り

中塗りです。日本ペイントのパーフェクトトップを主に使用します。シリコングレードを超える耐久・対候性があり、特にご希望がなければこの塗料をお勧めしております。

上塗り

上塗りです。2度塗りしています。中塗りの状態で終わらせてしまうことを塗装では手抜き工事と呼びます。私たちはある程度見た目で判断できることもありますが、特にお家の状態が良い場合は中塗りで完了してもわからないこともあります。ただ、年数が経過した際にその差ははっきりわかります。

まとめ

 7年前に訪問営業でセラミック塗装をされたお家です。当時、20年は塗装しなくていいと言われたそうですが、5年ほど経過した頃から外壁が白くなり吹付の石が落ちるようになったためご相談がありました。
 日本ペイントさんに現地に来て調査をしてもらった結果、塗装は不可と判断されました。メーカーとしての判断は間違っていないかもしれませんが、お客様が困っていることを話し最善の塗装方法を助言してもらい工事することになりました。
 高圧洗浄でできる限り旧塗膜を除去し、下塗りをしっかり2度行うことで塗膜の捲れを抑えることができるかがポイントでした。密着検査の結果、塗膜の剥がれはなく無事に塗装は完了しました。
 前回の塗装では外壁のみだったため、今回屋根の塗装は初めてです。劣化が見られ通常2回塗りの施工を計3回塗りで対応させていただくことになりました。
 外壁について青系は色褪せが早いため、今回は一般的な色で塗装。原色が多く入った色は色褪せしやすいため、特にこだわりがなければ淡彩色(薄い色)をお勧めします。

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